itimoのブログ

有資格業。自分の人生の迷走を記録します。

【第22回】森博嗣氏著「勉強の価値」を読んで

前回に引き続き、森博嗣氏の著作です。すっかり、マイブームになってしまいました。それだけ、毎度学びがあるということだと思います。

 

勉強とは、釘打ちみたいなものであり、釘打ちを学ぶことが楽しく感じられる唯一のケースは、作りたいものが目前にある場合である。すなわち、勉強が楽しく感じられる条件とは、「知りたい」が先にあって、そのために勉強をする、この順番の問題である、と。

 

もっとも、大人相手の教室やセミナー等では、特定の人に教えてもらうことになるから、自分の頭で考え、自分で試し、自分で体験するという楽しみを放棄することになってしまう。どうすれば良いのか、という自分の問いに、自分が答える(自問自答)ということをしていくことが重要である、と。

 

この辺りは、第19回「孤独の価値」や第20回『「やりがいのある仕事」という幻想』の内容にも通じるところがあり、すんなり理解することができました。

 

もっとも、自問自答することによって自分なりの考えを持つことは、正解を知ることよりもはるかに価値がある。自分なりの正解を持つことは、それを考えたことでその人の思考力がいっそう高まるから、人生の喜びといって良い、という考え方には、なるほどと思いました。

 

私は、これまでの勉強・受験等をとおして、「正解」についてこだわってきたように思います。しかし、そのようなスタンスは、知らないうちに自分の楽しさの可能性を損ねるおそれがある、と考えるに至りました。今後は、案外、自分が思っている程度よりものびのびと試行錯誤をしてみるくらいで、ちょうど良いのかもしれません。

 

以上、読んでいただき、ありがとうございました。