itimoのブログ

有資格業。自分の人生の迷走を記録します。

【第5回】成田悠輔さん著「22世紀の民主主義」を読んで

最近、私の中で、成田悠輔さんが熱いです。彼は、学者さんのはずなのですが、最近やたらメディア露出が多いです。彼の、どんな人が相手でも、ニコニコと会話を楽しみ、それでいて言うべきことはしっかりと言うところに、本物の知性を感じます。カッコよく、私もそうなりたいと憧れます。それに加えて、なぜかいつもスマートにおしゃれなのも、カッコよさに拍車をかけていますね。

 

そういう訳で、今更ではあるのですが、2022年7月の彼の著作である「22世紀の民主主義」を読みました。内容は、興味深かったですね。

 

確かに、今の選挙制度、政治制度は、もとより、マイノリティの人々や社会的に弱い立場にある人々(多くは、少数派又はお金が無い人々)に、寄り添った制度ではありません。彼が提唱する「無意識データ民主主義」であれば、「有権者それぞれに例えば100票を割り当て、自分にとって大事な政策への投票には多くの票を投じる」といった個別の論点ごとの投票が、よりスマートにできるようになると思います。「無意識データ民主主義」においては、「一人一票」の原則が、「意思決定に対する総影響力が同一であること」に進化する訳ですね。

 

マイノリティの人々や社会的に弱い立場にある人々に寄り添うのは司法の役割という考え方についても、司法に、そういった人々のために適切な政策を立案・実行するといった権限はありませんから。また、司法は、事後的な救済という側面が強く、立法・行政の段階で、そういった人々をケアできるならそれに越したことはありません。

 

また、個人的には、アルゴリズムに作られた税制が、興味深く感じました。人間同士のよく分からないパワーバランスにより生み出された税制よりも、アルゴリズムによってより良い社会の実現のために最適化された税制の方が、我々納税者としては、よっぽど納得感を持って納税できる気がします。

 

総じて、学びのある読書でした。以上、読んでいただき、ありがとうございました。